膵臓移植
膵臓移植は、ドナー(臓器提供者)の膵臓もしくはその一部をレシピエント(臓器提供を受ける患者)に開腹手術で移植するものです。
膵臓移植は、ドナーの種類により以下の2つに分けられ、術後のインスリン離脱が期待される治療法の1つです。
①脳死または心停止膵臓移植
脳死または心停止に至った方から提供された膵臓を移植するもの。
ドナーが見つかると日本臓器移植ネットワークに登録された患者の中からレシピエントが選択され、緊急の移植手術が行われます。
②生体膵臓移植
存命の血縁者または配偶者より提供された膵体尾部(膵臓の半分)を移植するもの。
※膵臓と腎臓を同時に移植する膵腎同時移植の場合は、腎臓の1つも移植。
膵島移植
膵島移植は、ドナーの膵臓からインスリンを分泌する能力をもつ膵島だけを取り出して、1型糖尿病患者の肝臓内に点滴で移植する治療法です。膵臓移植よりもドナー、レシピエント双方に負担が少なく、それでいて十分なインスリン分泌効果、長期的な血糖の安定化が見込まれるため1型糖尿病に対する理想的な治療法として確立されようとしています。
関連リンク
関連情報
2009/11/10
「膵島移植医療を希望する方に-あなたは、本当に移植を希望しますか?-」(編著:畑中暢代東京大学医科学研究所特任研究員、監修:松本慎一ベイラー研究所ディレクター)が作成されました。
※当法人も作成に協力いたしました。
2004/04/08
京都大医学部付属病院は4月8日、30代の1型糖尿病患者(女性)に対し、心停止したドナーから提供された膵島移植を実施しました。この移植が、日本初の膵島移植の実施となります。