強化インスリン療法

強化インスリン療法とは

インスリン療法とは、体内で不足するインスリンを注射などで補充する治療法のことです。
健康な人の体内では常に基礎インスリンが分泌され、食事の際は追加インスリンの分泌量が増えることで体内の血糖値は一定の範囲内に保たれています。
強化インスリン療法では、健康な人と同じような血糖値の変動に近づけるために、基礎インスリンと追加インスリンの量を血糖値や食事量などをもとに調整して自己管理をします。

ポイント

  • 1型糖尿病の治療にはインスリンが必要です。
  • 血糖値を測定し、インスリン量を食事や運動量に合わせて調整することで血糖値を正常に近づけるように自己管理します。
  • うまく血糖値の管理ができていることを血糖コントロールが良好であるといいます。
  • インスリン量は、医師の指示の元に患者自身やそのご家族が調整します。
  • ペン型注射器を使用する注射療法では、1日に4~5回注射する頻回注射法と2回注射法があります。
  • 頻回注射法では、1日程度効果が持続する持効型溶解インスリンと、食事ごとに効きの速い超速効型インスリンを注射します。
  • 強化インスリン療法には、頻回注射法の他にインスリンポンプと呼ばれる小型の機械にインスリン容器を装着してボタン操作のみで簡単にインスリン治療を行うことができるインスリンポンプ療法(CSII)もあります。
  • 頻回注射法またはインスリンポンプ療法の場合は、カーボカウント(血糖値を上昇させる食物中の糖質量の計算)によるインスリン量の調整を行うことができます。

頻回注射法

人は食事を摂取すると上昇する血糖値を抑えるためにインスリンが大量に分泌されます。これを追加インスリンといいます。また、1日中少量ずつ常にインスリンが分泌されており、これを基礎インスリンといいます。
1型糖尿病のインスリン治療は、基礎インスリンとして持効型溶解インスリン、食前に追加インスリンとして超速効型インスリンを1日に複数回使用する頻回注射法と呼ばれる方法が原則です。

インスリンポンプ療法(CSII)

インスリンポンプ療法(CSII:Continuous Subcutaneous Insulin Infusion)は、携帯型のインスリン注入ポンプを用いて、インスリンを皮下に持続的に注入する治療法です。

参考リンク

■日本イーライリリー株式会社
インスリンとは?特徴・種類・注意点 - 知りたい!糖尿病

■ノボ ノルディスク ファーマ株式会社
インスリン療法とは? - 糖尿病サイト

■サノフィ株式会社
インスリン療法を知る | 糖尿病がよくわかるDM TOWN

■富士フイルムファーマ株式会社
もっとわかるインスリン治療 3)どんな治療法があるの? - みる見るわかる糖尿病

■糖尿病ネットワーク
インスリンポンプ情報ファイル