団体設立の経緯

1995年(平成7年)1月17日に起きた阪神・淡路大震災では、被災地の患者はインスリンの入手等に大変な苦労を強いられました。この震災が契機となり、こうした緊急時の対応を含めた患者・家族会の全国的連携を図るため同年9月に「全国IDDM連絡協議会」が発足しました。これが日本IDDMネットワークの最初の姿です。ここでは、全国IDDM連絡協議会発足から、現在の日本IDDMネットワークに至るまでの歩みを紹介します。

1995年 1月17日 阪神・淡路大震災発生
1995年 9月 3日 全国IDDM連絡協議会発足
1999年11月13,14日 第1回全国患者・家族交流会を愛知県大府市で開催
2000年 8月21日 特定非営利活動法人全国IDDMネットワーク設立(全国IDDM連絡協議会を法人化)し事務所を佐賀市へ移転
2001年11月10,11日 「1型糖尿病について考えるシンポジウム」及び第3回全国患者・家族交流会を広島市で開催
2002年 3月 1型糖尿病[IDDM]お役立ちマニュアル(Part1)を発行
2003年 6月 9日 名称を「日本IDDMネットワーク」へ変更
2004年 4月 個人会員募集をスタート(総会議決権はないが正会員より低価格で入会可能に)
2004年11月25日 ロビー活動により、参議院厚生労働委員会で20歳以上の患者支援実現に関して「今後の課題だと思っているので、難病対策まで含めて整理して考え方を示すべく、検討する」旨の厚生労働大臣答弁や「継続した治療が受けられるよう成人の難病対策との連携を可能な限り図るとともに、福祉サービスの充実についても取り組むこと」という同委員会の付帯決議がつくに至る。
2005年 3月13日 京都大学附属病院移植外科膵島移植チームの医師と「膵島移植研究会」を立ち上げ
2005年 5月 1型糖尿病[IDDM]お役立ちマニュアルPart2を発行
2005年 8月 1日 1型糖尿病研究基金を設立
2006年 1月28,29日 創立10周年記念イベント「1型糖尿病を考える全国フォーラム」を東京都で開催
2006年10月 1日 カーボカウントとインスリンポンプのセミナーを開始
2006年11月 (株)サンリオのご協力で、ロシュ・ダイアグノスティックス(株)から血糖測定器や注射器を入れる「キティちゃんポーチ」と「新幹線500系ポーチ」の贈呈を受け、患者への配布を開始
2007年 3月 大規模災害時の1型糖尿病患者行動・支援指針を作成
2007年 9月 1型糖尿病[IDDM]お役立ちマニュアルPart3―災害対応編―を発行
2008年 7月 阪神タイガース岩田稔投手の1型糖尿病患者招待試合に協力を開始
2009年 1月26日 1型糖尿病研究基金で初助成決定(再生医療、膵島移植に関連する2つの研究テーマへ200万円を助成)
2009年 6月16日 「糖尿病の人向け新型インフルエンザマニュアル」を発行
2009年 9月5,6日 愛・地球博記念公園で開催された愛フェス2009に参加し、初めて一般社会に向けて大規模な啓発活動を実施
2009年11月14日 世界糖尿病デーに全国6大都市10カ所(札幌駅前、仙台駅前、新宿駅東口、銀座4丁目交差点、渋谷駅ハチ公前交差点・センター街入り口、渋谷駅前、渋谷ハチ公前、名古屋駅前、道頓堀、福岡天神)の大型ビジョンで1型糖尿病啓発用15秒CMを約600回流し、一般社会に向けて大々的な啓発活動を実施
2010年 1月15日 コカ・コーラグループ各社及び(株)伊藤園のご協力により、難病・慢性疾患患者支援自動販売機(飲料売上額の一部が1型糖尿病研究基金の寄付となる)を設置する取り組みを開始
2010年 1月 1型糖尿病[IDDM]お役立ちマニュアルPart4―1型糖尿病根治の道を拓く―を発行
2010年 3月12日 高齢患者に対する介護職員のインスリン注射等について関係団体との意見交換を開始
2010年 5月 インスリンの補充が必須な患者とその家族一人ひとりが希望を持って生きられる社会を実現するために、日本IDDMネットワーク基本方針2010で「救う」「つなぐ」「解決する」の3つの約束を掲げる。
2011年 1月 『1型糖尿病「治らない」から「治る」―“不可能を可能にする”―を応援する100人委員会』発足
2011年 3月 3月11日に発生した東日本大震災で、翌日から様々な情報提供を行い被災地からの個別の要請に対応
2012年 3月 日本IDDMネットワーク法人化10周年・1型糖尿病研究基金設立5周年記念シンポジウム開催(東日本大震災により1年延期)を機に、ゴールは、2025年に1型糖尿病を「治らない」病気から「治る」病気にすることとした。
2012年 8月 3日 全国で初めて所轄庁(都道府県・政令市)が認定した「認定特定非営利活動法人(寄付者に税制優遇措置あり)」となる。
2012年12月 1型糖尿病[IDDM]お役立ちマニュアルPart5(患者と家族の体験編)を発行
2013年 3月24日 『1型糖尿病「治らない」から「治る」―“不可能を可能にする”―を応援する希望の100社委員会』を創設
2013年 5月 「1型糖尿病[IDDM]お役立ちマニュアルPart3-災害対応編-別冊 1型糖尿病[IDDM]関係者の東日本大震災」を発行
2013年10月 1型糖尿病[IDDM]お役立ちマニュアルPart1から5(別冊を含めて6種類)は、オンライン通販Amazon.co.jp 等でも購入できるようにし、平成25年度は過去最高の配布実績(約4000冊)となった。
2013年10月 1型糖尿病の社会啓発に取り組むため、絵本(3巻セット)を日本語と英語併記で作成
2013年12月27日 初の他社サイトでの資金調達、オンライン寄付サイトGiveOne(ギブワン)「第2回 E-ファンドレイジング・チャレンジ」(E-チャレンジ)に挑戦し、参加19団体中1位となった。
2013年12月 冠基金(特定の研究目的のための寄付を頂戴し、その目的にそった研究を行う研究者・研究機関へ研究費支援を行う)募集を開始し、第1号は平成26年5月に遺産による100万円のご寄付で「再生医療基金」を創設
2014年 1月 1型糖尿病研究基金第6回の公募に当たって、従来の「根治(インスリン補充から解放され病気になる前のもとの体に戻る)」に加えて「治療(現在の治療法の改善により体への負担が軽くなり生活の質が向上する)」「予防(これから新しく発症する患者を無くす)」を研究テーマを加えて1型糖尿病の“根絶”を最終目標に掲げた。
2014年 1月 gooddo(グッドゥ)(毎週「応援する!」ボタンやサポーター企業への「いいね!」のクリックで得られたポイントに応じて支援金が届く仕組み)の対象になり、研究費助成財源に加えて、2018年1月の終了時まで100万人を超える方々が日本IDDMネットワークのページを訪れ、1型糖尿病の啓発にも大きく寄与
2014年 5月 ソフトバンクモバイル株式会社の「かざして募金」の対象になる。
2014年 5月 佐賀県とふるさと納税ポータルサイト「ふるさとチョイス」のご協力により、「日本IDDMネットワーク」を指定した佐賀県庁へのふるさと納税を開始
2014年 7月13日 初めてのクラウドファンディング、READYFOR?「絵本を贈って、不治の病“1型糖尿病”の子どもたちを助けたい!」プロジェクトに挑戦し目標金額を達成
2014年 9月 「僕はまだがんばれる-“不治の病”1型糖尿病患者、大村詠一の挑戦-」をじゃこめてい出版から発売し、発売と同時に1000部の増刷が決定
2014年11月 発症初期の1型糖尿病患者と家族にとって必要なもの(専門医監修によるわかりやすい医療情報冊子、療養に必要な医療機器やインスリン製剤の一覧、患者・家族の体験談等)を詰め込んだ「希望のバッグ」の配布開始
2015年 2月20日 カバヤ食品株式会社と日本IDDMネットワークとの協働事業 ”1型糖尿病の患者のためのジューC 事業”が、「第11回日本パートナーシップ大賞グランプリ」を受賞。この受賞を機に、ジューCグルコースの最低販売単位の見直し(10本セット、20本セットでの購入可へ)等に繋がった。
2015年 5月30日 『1型糖尿病 2025年「治らない」から「治る」へ』をテーマに据えた日本IDDMネットワーク創立20周年及び1型糖尿病研究基金創設10周年記念サイエンスフォーラムを名古屋市で開催
2016年 3月31日 日本IDDMネットワークを指定した佐賀県庁へのふるさと納税が、平成27年度(佐賀県庁の会計年度:4月-3月)に開始後2年目で1億円を突破した。
2016年 4月 4月14日に発生した熊本地震で、東日本大震災の経験等をいかして、翌日から様々な情報提供を行い被災地からの個別の要請に対応
2016年 6月30日 1型糖尿病研究基金の決算額が初めて年間1億円の大台を超えた。
2016年 9月 低血糖を患者に教えてくれる“低血糖アラート犬”の日本導入に向けて認定特定非営利活動法人ピースウインズ・ジャパンのご協力を得て着手
2016年 9月 これまで1.5億円の研究助成を行ってきたバイオ人工膵島移植に関する社会的インパクト評価に着手
2017年 2月 これまで研究助成を行った研究機関へ患者・家族が出向き研究者と意見交換を行う「研究室訪問」を開始
2017年 2月 1日 ヤフー株式会社のご協力で、YAHOO!JAPAN ネット募金の対象となり、1型糖尿病根絶に向けた研究寄付募集を開始
2017年 3月24日 山口祥義佐賀県知事から「第1回佐賀さいこう表彰(協働部門)」を受けた。
2017年 4月 ソフトバンク株式会社のご協力で「チャリティモバイル」の対象になる。
2017年 6月 1型糖尿病研究基金創設後初めて年間1億円を超える研究助成を行った。
2017年 7月 寄付に対し税制優遇措置が受けられる全国初の所轄庁(都道府県・政令市)認定特定非営利活動法人として、初の更新時期を迎え、認定期間が2022年8月2日まで延長された。
2017年11月19日 高木美智代厚生労働副大臣にも出席いただき“第1回IDDM こども会議”を全国糖尿病週間に開催
2017年12月 インスリン補充が必要な2型糖尿病患者のための希望のバッグの配布を開始
2018年 4月 資金循環型(研究成果が出た場合は1型糖尿病研究基金へ資金をリターン)の研究支援第1号として、「細胞治療による1型糖尿病根治法の開発」に対し順天堂大学と1000万円の資金提供契約を締結
2018年 4月 非営利組織評価センターによる「第三者組織評価」を受け、「すべての基準を満たしています」という結果が公表された。
2018年 6月 AI(人工知能)を活用した相談対応等プログラム開発に着手
2018年 6月 「山田和彦1型糖尿病根治基金」(冠基金)を財源にした「第1回山田和彦賞」を山中伸弥京都大学iPS 細胞研究所長に決定し研究資金1000万円を贈呈
2018年 6月 1型糖尿病の根治、治療、予防に向けた研究助成が累計で2億円を突破(助成件数48件、助成金額2億5460万円)
2018年12月13日 全国各地のライオンズクラブ様からのご支援スタート
2019年 3月 バイオ人工膵島移植に関する社会的インパクト評価報告書作成(総便益:668億円、患者1人当たり便益:年間67万円)
2019年 6月 1型糖尿病の根治、治療、予防に向けた研究助成が累計で3億円を突破(助成件数62件、助成金額3億700万円)
2019年 9月 「山田和彦1型糖尿病根治基金」(冠基金)を財源にした「第2回山田和彦賞」を坂口志文大阪大学免疫学フロンティア研究センター実験免疫学・特任教授に決定し研究資金1000万円を贈呈
2019年12月 第9回大阪マラソンでチャリティ寄付先団体に選ばれ、2,645,620円の寄付が寄せられた。
2020年 4月 非営利組織評価センターから信頼ある非営利組織の証しとして「グッドガバナンス認証」を付与
2020年 5月 新型コロナウイルス感染症の影響によりオンラインセミナーを開始
2020年 6月 1型糖尿病の根治、治療、予防に向けた研究助成が累計で4億円を突破(助成件数83件、助成金額4億850万円)
2020年11月 「#にちあいしゃべり場 ~患者・家族の“話せる”オンラインコミュニティ~」を開始
2020年11月 「日本IDDMネットワーク創立25周年記念 チャリティーオークション」をオンラインで開催し、吉永小百合さん等各界の著名人の方々に出品いただいた。
2021年5月 マンスリーサポーターが500名を突破
2021年8月 「コロナと戦う医療者への応援基金」を設立し、看護職の方々へ佐賀県産品を贈るプロジェクトを開始
2021年10月 日本IDDMネットワーク設立25周年記念イベントを開催。
「山田和彦1型糖尿病根治基金」(冠基金)を財源にした「第3回山田和彦賞」を国立国際医療研究センター膵島移植プロジェクト研究アドバイザーの松本慎一氏に決定し研究資金1,000万円を贈呈
2021年12月 1型糖尿病の根治、治療、予防に向けた研究助成が累計で5億円を突破
(助成件数103件、5億1250万円)
2022年 3月 寄付に対し税制優遇措置が受けられる全国初の所轄庁(都道府県・政令市)認定特定非営利活動法人として2回目の更新時期を迎え、認定期間が2027年8月2日まで延長された。
2022年 6月 1型糖尿病根絶に向けた研究助成が累計で6億円を突破(助成件数120件、助成金額6億200万円)
2023年 3月 1型糖尿病根絶に向けた研究助成が累計で7億円を突破(6月末現在:助成件数143件、助成金額7億3736万円)
2023年 5月 東京マラソン2024チャリティの寄付先団体に選ばれた。
2023年10月 高齢患者支援サービス構築に向けて事業着手