【新型コロナウイルス感染症】よくある質問まとめ

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する質問について、下記の先生方による監修の元、ご回答いただきました。

廣田 勇士 (神戸大学医学部附属病院糖尿病内分泌内科)
黒田 暁生 (徳島大学先端酵素学研究所糖尿病・臨床研究開発センター)
豊田 雅夫 (東海大学医学部内科学系腎代謝内科学)
利根 淳仁 (岡山済生会総合病院 内科)
加藤 研  (国立病院機構大阪医療センター糖尿病内科)
村田 敬  (国立病院機構京都医療センター糖尿病センター)

ご参照の上、体調管理等には気をつけながら、災害時と同じく備えの確認等を行ってください。
また、厚生労働省が新型コロナワクチンへの関心や疑問にお答えした新型コロナワクチンQ&A特設サイトを新設しておりますので、こちらも併せてご活用ください。

新型コロナワクチンQ&A|厚生労働省 >>

※2021/8/18更新

よくある質問

糖尿病患者は感染予防のためにどんなことに注意すればよいですか? NEW

より良い感染予防のためには、 糖尿病患者だから注意するということではなく、おひとりおひとりが、「相手と身体的距離を確保すること」、「マスクの着用」、「手洗いや咳エチケット」、「三密(密集、密接、密閉)を避ける」といった「新しい生活様式の実践」に加えて、以下の対策をできることから一つずつ実践していくことが大切です。

 

<最新の感染予防について>
(1)マスクの常時装着
感染拡大を防ぐためにマスクの常時装着が必要とされるのは、自分自身の防御を防ぐ以上に、他の人への感染を予防する効果が強いため、と考えられています。
一般的な感染予防のためには不織布製のマスクが推奨されています。熱中症を防ぐために布製、ウレタン製のマスクが流行しましたが、感染予防効果は不織布製よりも劣ると考えられています。
なお、マウスシールド、フェイスシールドには、呼吸器経路の感染予防効果はほとんどないと考えられています。

 

(2)接触感染への注意(目の防護)
公益財団法人日本眼科学会と公益社団法人日本眼科医会は、患者向け情報として、新型コロナウイルスは、結膜炎を起こす可能性があること、その予防策として、手で直接目を触らないことが有効だと思われることを啓発しています。

新型コロナウイルス感染症の目に関する情報について (第2報) ― 国民の皆様へ ―

 

厚生労働省も人は無意識のうちに顔を1 時間に平均23回触っており、そのうち44%を目・鼻・口などの粘膜が占めていることを注意しています。ハンドソープによる手洗いを徹底するほか、目の防護としてフェイスシールド、アイシールド、大きめのメガネを着用し、目をうっかり触らないよう注意することも重要です。

 

(3)換気の徹底
換気の徹底を図ることにより、空気中を漂うウイルスが屋外に排出されると考えられています。季節を問わず、窓を開けて換気を徹底するようにしましょう。寒い時期は、体を冷やさないように十分な防寒具も身につけましょう。

【参考】ダイキン工業株式会社 上手な換気の方法~住宅編~

 

(4)不要不急な会食を行わない
自分自身がマスクをして、かつ、目の防護をしていれば、マスクをしていない新型コロナウイルスの患者さんと接しても濃厚接触に当たらない、と考えられています。

日本環境感染学会「医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド 第3版」 >>

 
裏返すと、自分自身がマスクを外すような場面において特に感染の危険が高まる、と言えます。食事の場ではマスクを外さざるを得ないので、特に注意が必要です。
このため、店舗であれ、、勤務先であれ、自宅内であれ、どうしても必要な場合以外は同居の方以外との会食を避けるのが安全です。
食事の場以外にも、カラオケ、ライブハウス、合唱、ジムなど、狭い空間でマスクを外したことによるクラスターの発生が報告されています。食事会、飲み会はオンラインで行う方が安全です。
 

<感染してしまったときの備えについて>
(1)災害時用備蓄を行いましょう
濃厚接触者など、急に自宅待機(2週間)を求められる可能性があるので、災害時の備えを参考に常に血糖測定に必要な機器やインスリン製剤、そして、注射針などを最低2週間分確保しておきましょう。また、食料品の災害時用備蓄も重要です。感染すると慢性的な高血糖状態に陥りやすいシックデイになることが想像されるので、主食(米・麺類など)の他、タンパク質(魚・肉・豆類などの缶詰)、脂質(脂類)、ビタミンC(野菜・果物などの缶詰)を含む食品も準備しておくと良いでしょう。
 
(2)シックデイの対処法を確認しましょう
一般社団法人日本糖尿病学会と公益社団法人日本糖尿病協会は、「糖尿病は、特に血糖コントロールが良くない場合、一般的に感染症が重症化しやすい疾患です。感染した場合、重症化しないためには、出来るだけ早期に診断をつけて適切な治療を受けることが大切です。」と啓発をしています。

糖尿病患者の皆様へ:新型コロナウイルス感染症の流行拡大に際して|一般社団法人日本糖尿病学会

 
ただし、感染した際にすぐに受け入れ病院が見つかるとは限りません。診断を受けるまでの血糖コントロールを良好にするためにもシックデイの対処法について医療機関と確認をしておきましょう。
 
<子どもたちへの啓発について>
子どもたちが感染予防について学べるコンテンツを下記に紹介します。見えないストレスを抱える子どもたちと一緒に感染予防について学習いただけたらと思います。

▼「ユウマくんはスーパーヒーロー」絵本〜小学生対象~
『出典:みんながヒーロープロジェクHPより』
https://www.keiosfchic-covid19hero-project.com/download
▼健康戦士コロタイジャー特設サイト
静岡大学・法政大学・公益財団法人静岡県舞台芸術センター(SPAC)の有志による、子どものための新型コロナウィルス感染症対策動画
https://mt-100.com/corotaiger/

新型コロナウイルスの予防接種はどうなっていますか? NEW

日本では、2021年2月17日から2022年2月末までを摂取を行う期間(予定)として、医療従事者等や、高齢者への接種に続き、基礎疾患を有する方や12歳以上の一般の方への接種が進められています。

 
2021年8月18日現在、日本で接種できるのは下記3つのワクチンで、2回の接種が必要とされています。
ワクチンごとの情報は厚生労働省のホームページで公開されておりますので、下記リンク先をご覧ください。
ファイザー社のワクチン
武田/モデルナ社のワクチン
アストラゼネカ社のワクチン
 
また、接種回数と接種の間隔、接種の対象や、受ける際の接種順位などについては厚生労働省のホームページで随時更新されていますので、下記リンク先をご覧ください。

新型コロナワクチンの接種についてのお知らせ|厚生労働省

予防接種の副反応が心配です。本当に安全なのか、情報がほしいです。 NEW

新型コロナワクチンの副反応については、下記の厚生労働省のサイトに詳しい情報が掲載されています。

新型コロナワクチンの接種後の健康状況調査|厚生労働省

 
この報告によると、約2万人の医療従事者に接種したところ、主に注射した場所の痛み、だるさ、頭痛、発熱などの副反応が見られました。特に2回目のワクチン接種後は、多くの人に副反応が見られました。一方、ワクチンが原因かどうかわからないものを含め、接種後に重い症状が出た人は少なかったとのことです。

この他に、新型コロナワクチンの安全性に関して、「新型コロナワクチンの副反応疑い報告について」と題する情報が公開されており、現時点では「安全性において重大な懸念は認められないと評価されました」と書かれています。

新型コロナワクチンの副反応疑い報告について|厚生労働省

 
「本当に安全なのか」という質問については、少なくとも長期的な安全性はまだデータ不足で分かっていない、というのが実情です。一方、短期的な安全性については、日本国内のデータから、副反応の件数は多いものの、重いものはかなり少ない(ただしゼロではない)ことがわかっています。

自分自身がワクチンを受けるかどうかは、新型コロナウィルスにかかって重症化する危険と、まれなものを含めてワクチンの副反応で具合が悪くなる危険を天秤にかけて、決断しなくてはなりません。

難しい判断になるかもしれませんが、よく情報を集めて、ひとりひとりが自分自身にとって納得のいく結論を出していく必要があります。
 
その他、新型コロナワクチンの有効性・安全性に関する情報や、海外の情報についても厚生労働省のホームページで随時更新されていますので、下記リンク先をご覧ください。

新型コロナワクチンの有効性・安全性についてについて|厚生労働省

新型コロナウイルスの治療薬や予防薬はありますか?

治療薬については、海外からの報告を含めて刻一刻と状況が動いている状況です。

最新情報は、厚生労働省のホームページ「新型コロナウイルス感染症について」で更新されている「新型コロナウイルス感染症 の“いま”についての 11 の知識」をご覧ください。

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どうして物理的な距離を取ること(ソーシャル・ディスタンシング)が重要なのですか?

治療薬もワクチンも未確立な状況なので、感染しないため、どうしても外出が必要な場合を除いて、とにかく「家にいる」ことが大切です

現時点で新型コロナウイルスに対して有効であることが確実な治療薬はなく、ワクチンもまだないので、感染を予防するのにもっとも有効であると考えられているのは、人と人の距離を取ることです。なぜ、 人と人の距離を取ることが有効かというと、新型コロナウイルスは、人から人へとうつる病気だからです。新型コロナウイルスは、熱や咳などのはっきりした症状がない人からうつることもあると考えられています。このため、世界中で感染拡大を防ぐために物理的な距離をとる感染予防戦略「ソーシャル・ディスタンシング」がとられています。どうしても外出が必要な場合を除いて、とにかく「家にいる」ことが大切です。ただし、社会的距離を取ることは、退屈で、つまらなく、寂しいことでもあります。このため、電話で友達や家族の声を聞いたり、テレビ会議アプリなどで顔を見たりして、心の元気を保つことが大切です。

新型コロナウイルスの影響で電話再診になったため血液検査を受けられなかったのですが、血糖値からHbA1cを予測できますか?

はい、平均血糖値からHbA1cを予測できます。

HbA1cは平均血糖値を強く反映しており、以下の計算式で平均血糖値から予測されるHbA1cを求めることができます(※参考文献をもとに作成)。
HbA1c[%] = {(平均血糖値[mg/dL])+ 46.7 }÷ 28.7
機種にもよりますが、平均血糖値は、血糖測定器やCGMのメニューを操作することで知ることができます。もちろん、血糖自己測定ノートから自分で計算することもできます。ただし食前血糖値のみの平均だと予測されるHbA1cが低めに出てしまうので、従来型の血糖測定器を使っている場合は毎食前+眠前の1日7回分の血糖値の平均値を用いると良いでしょう。血糖測定回数が少ない人(たとえば朝食前の血糖値しか測っていない人や、低血糖症状があるときにしか測っていない人)の場合は、平均血糖値からHbA1cを予測しにくいかもしれません。
※参考文献
Nathan DM, Kuenen J, Borg R, Zheng H, Schoenfeld D, Heine RJ; A1c-Derived Average Glucose Study Group. Translating the A1C assay into estimated average glucose values. Diabetes Care. 2008;31(8):1473-8.

糖尿病などの持病があると新型コロナウイルスにかかった時に重症化しやすいと聞きましたが、本当ですか?

現状では十分なデータはありませんが、糖尿病患者では、一般的にさまざまな感染症での重症化リスクが高いことが知られています。

中国からの報告によると新型コロナウイルス感染症については、糖尿病患者の重症化リスクが高いと報告されていますが(文献1)、まだまだ十分なデータが揃っていません。1型糖尿病と2型糖尿病などの病型でリスクが違うのか、使っている薬の種類によってリスクが違うのか、血糖コントロールの良否でリスクが違うのか、などといったことはよくわかっていません。
このため、現状では感染予防をしっかりとしていただくことがなによりも重要です。もし感染してしまった場合には、「もしも感染してしまった場合、治療で気をつけることはありますか。」の項をご参照ください。
※文献1
Guan WJ, et al. Comorbidity and its impact on 1590 patients with Covid-19 in China: A Nationwide Analysis. Eur Respir J. 2020 Mar 26 : 2000547. doi: 10.1183/13993003.00547-2020 [Epub ahead of print]

新型コロナウイルスの相談はどこにすればいいですか?

下記の症状がある方は「新型コロナウイルスに関する相談・医療の情報や受診・相談センター」にご相談ください。

(1)風邪の症状や37.5度以上の発熱が2日以上続いている(解熱剤を飲み続けなければならない場合も同様)
(2)強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある

糖尿病患者など重症化しやすいと考えられている方の場合は、2日程度続くまで待っていただきたいという趣旨ではないと厚生労働省は発表しています。詳しくは、下記リンク先の記事をご覧ください。

▼【新型コロナウイルス感染症】相談目安について
https://japan-iddm.net/news/info/18742/

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お薬手帳は作っておいた方が良いですか?

はい、治療の管理に使えたり、万一の際に薬の正しい情報を伝えられたりするなどのメリットがあります。

お薬手帳を持っていれば、自分が普段どんなインスリンを何単位注射しているのか、また、どんな薬を飲んでいるかのを、正確に把握することができます。万一、かかりつけの医療機関が予告なしに休診となった場合でも、お薬手帳があれば、他の病院や診療所でいつもの薬の処方箋を発行してもらうことができるので、かかりつけ薬局で作ってもらうと良いでしょう。また、スマートフォンで管理するお薬手帳のアプリを利用する方法もあります。

肺炎球菌ワクチンは新型コロナウイルス対策として有効ですか?

肺炎球菌ワクチンが新型コロナウイルス対策として有効だというデータはありません。

糖尿病患者は、どの程度の行動制限が必要でしょうか?

現時点で、糖尿病患者が一般の人と比べてどの程度、厳しい行動制限をすべきかについては、まだわかっていません。

一般論として、これまでに集団感染が発生している場所(クルーズ船、屋形船、ライブハウス、ライブバー、飲食店、展示会、ジム、卓球スクール、イベント会場など)をなるべく避ける方が安全と考えられます。ただし医療機関のようにどうしても治療のために訪問する必要がある場所や、高齢者施設、障害者施設など居住している場合もありますので、実際の必要性の高さに応じて判断するのが望ましいと考えられます。

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通院も自粛の必要がありますか?

通院は自粛する必要はありません。

新型コロナウイルス感染症対策本部が決定している「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針(令和2年3月28日:4月7日改正)において「外出の自粛の対象とならない外出の具体例としては、医療機関への通院、食料・医薬品・生活必需品の買い出し、必要な職場への出勤、屋外での運動や散歩など生活の維持のために必要なもの」と記されており、通院は自粛する必要はありません。ただし、病状に応じて通院時期を後日に変更したり、緊急性の低い検査や治療を後日に日程変更することも可能な場合もありますので、かかりつけの医療機関に問い合わせてみてください。

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電話再診でインスリンを処方してもらえますか?

医療機関によって処方してもらえる可能性があります。

医療機関によって対応が異なりますので、まずかかりつけの医療機関に相談してください。なお、健康保険制度上、200床以上の病院は電話再診に対応していませんが、今回の新型コロナウイルス対策として期間限定で対応している可能性がありますので、問い合わせてみてください。自宅近くにかかりつけ薬局が必要となる場合もあります。

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医療機関から血糖自己測定消耗品、インスリンポンプ消耗品、持続血糖測定器消耗品を宅配便で送ってもらえますか?

医療機関によって対応してもらえる可能性があります。

血糖自己測定消耗品、インスリンポンプ消耗品、持続血糖測定器消耗品を受け取るためには、原則として病院を受診して医師から指導を受ける必要がありますが、今回の新型コロナウイルス対策として特例的な扱いを行なっている場合もありますので、かかりつけの医療機関に相談してください。

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外出自粛による運動不足で血糖値が高い日が続きます。どのようにすればいいですか。

自宅の室内で運動するか、人の少ない場所と時間帯を選んで散歩するのが良いでしょう。

ただし今後の状況によっては外出が難しい局面も出てくるかもしれません。インスリンの効果を高めて血糖値を下げる運動療法には、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動と、筋力(レジスタンス)トレーニングがあります。外出自粛により室内で有酸素運動が困難な状態では、筋力トレーニングによってインスリンの効果を高め、血糖値を下げることをお勧めします。ただし、血圧を上げてしまうような強度の高い筋力トレーニングでは、心臓などに負担がかかるだけでなく、アドレナリンやグルカゴンなどのインスリン拮抗ホルモンが分泌され、むしろ高血糖になることがあるので注意してください。

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処方をお願いしたアルコール消毒綿の数に制限がかかっていました。消毒綿が足りないときの血糖測定やインスリン注入はどうすればいいでしょうか。

消毒綿がないからといって、血糖測定やインスリン注射を中止しないでください。

医療機関で消毒用アルコール綿の処方に制限がでた場合、さらに薬局でも消毒用エタノールやカット綿が入手できない時でも、血糖測定やインスリン注射をせざるを得ません。どうしても消毒できない場合には、石鹸できれいに手を洗い、清潔なタオルやティッシュでよく拭いてから血糖測定してください。また、インスリン注射する部位を工夫して、石鹸や流水で十分に洗い流すことができる場所に注射するか、お風呂から出る際にシャワーで十分に体を洗い流し、清潔なバスタオルやタオルで拭いてから注射してください。最優先するのは、インスリン注射です。消毒綿がないからといって、血糖測定やインスリン注射を中止しないでください。なお、消毒綿が足りない場合の対処法については、あらかじめ主治医とよく相談しておいてください。

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もしも感染してしまった場合、治療で気をつけることはありますか。

自分の病気や治療について医療機関のスタッフに伝え、シックデイの対応をしましょう。

まず、自分に糖尿病があること、そして普段、どのような治療を受けているかを医療機関のスタッフに伝えてください。糖尿病患者さんが感染症などにかかると、いつもは良好な血糖コントロールでも、血糖値が乱れやすくなり、場合によっては糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)など急性合併症を引き起こします。このように体調不良が原因で血糖値が乱れる状態を「シックデイ」と呼んでいます。シックデイでもっとも大切なことは、食事が摂れないからといって、自己判断でインスリン注射を中断してはいけないということです。1型糖尿病の場合、食事が取れないと糖尿病ケトアシドーシスを起こす危険があるので、スポーツドリンクなどで少量ずつ糖分を摂ってください。こまめに血糖測定し、インスリンの単位数を調節してください。嘔吐などが原因で水分が摂れなくなった場合は、点滴をしてもらう必要が出てきますので、シックデイ時にどのような対応が必要かについては、主治医とよく相談しておいてください。

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SGLT2阻害薬の対応についても教えて下さい。

感染症などで体調をくずした時(シックデイ)にはSGLT2阻害薬を休薬する必要があります。

1型糖尿病、2型糖尿病に関わらず、感染症などで体調をくずした時(シックデイ)にはSGLT2阻害薬を休薬する必要があります。特に十分な食事を摂ることが出来ない時は、ケトアシドーシスの予防のためにSGLT2阻害薬は必ず中止してください。SGLT2阻害薬内服中の患者さんが体調を崩した時は、血糖がそれほど高くない状態でもケトアシドーシスを起こしやすいので、十分にお気を付けください。シックデイ時にどのような対応が必要かについては、あらかじめ主治医とよく相談しておいてください。なお、インスリン治療は絶対に中止しないでください。

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膵臓移植・膵島移植はどうなりますか。

新型コロナウイルスの状況が好転するまで停止することが望ましいとされています。

日本移植学会の方針に従い、日本膵・膵島移植研究会は以下の方針を示しました。膵臓移植(膵腎同時移植含む)、膵島移植は待機可能であることより、コロナウイルス感染の状況が好転するまで停止することが望ましいとされています。また膵臓移植、膵島移植の実施決定は、施設の状況、患者の状況を考慮し、各施設の責任で行うともされております。

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国内のインスリン製剤の在庫・流通は問題ないですか?

過度に心配する必要はありません。

各インスリン製剤メーカーへお尋ねし、現段階で国内のインスリン製剤の在庫・流通などに問題は発生してないことを確認済みです。‬
また‪問題が生じた場合は、すぐにご連絡をいただくようお願いしておりますので患者・家族の皆様はご安心ください。‬過度に心配する必要はありませんが、これを機会に自宅の治療器具の備えの確認(何日分あるか、使用期限は切れていないかなど)を行ってはいかがでしょうか。

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