1型糖尿病とは

1型糖尿病は、主に自己免疫によっておこる病気です。自分の体のリンパ球があやまって内乱を起こし、自分自身のインスリン工場、膵臓にある膵島β細胞、の大部分を破壊してしまうことで発病します。

生活習慣病でも、先天性の病気でもありませんし、遺伝して同じ家系の中で何人も発病することもまれです。過去のウイルス感染がリンパ球の内乱のきっかけになっている場合が多いのですが、自己免疫の病気で感染症ではありませんので、1型糖尿病が他人にうつることはありません。

1型糖尿病を発症すると、自分の体の中でインスリンを作ることができなくなってしまいます。インスリンがないと、ブドウ糖(グルコース)を細胞に取り込むことができず、血管のなかにブドウ糖があふれかえることになってしまいます(高血糖)。ブドウ糖は細胞のエネルギー源として大切なものですが、高血糖状態が続くと、様々な形で血管の壁に溜まり、糖尿病特有の合併症につながります。

そのため 1型糖尿病では、膵臓移植や膵島移植を受けるか、血糖測定をしながら、生涯にわたって毎日数回のインスリン自己注射またはインスリンポンプと 呼ばれる医療機器による注入を続ける以外に治療法はありません。 一般に糖尿病として認知され、国内の糖尿病患者の9割以上を占める2型糖尿病と異なり、インスリンの補充が必要不可欠な病気です。
※発症初期や緩徐進行1型糖尿病(SPIDDM)のようにインスリンの自己分泌が残っている場合を除く

日本人の子どもの年間発症率は、10万人あたり2人程度で、北欧の国と比較すると約30分の一と言われています。

小児期を中心にどんな年代にも起こる原因不明の難病であることに加え、治療を厳密に行わないと心臓、腎臓、眼、神経等の合併症が併発しますので、患者本人の苦痛はもとより、患者家族にとっての精神的、経済的負担は多大なものとなっています。

<その他の糖尿病>
MODY(Maturity Onset Diabetes of the Young)

1型糖尿病を「治る」病気にするために

一生、注射を打ち続けなければならない子ども達のために。

1型糖尿病は現在の医学では「治らない」病気であり、1型糖尿病患者・家族はその宣告により絶望してしまいます。そんな患者や家族に「治るよ」と言えるように、医学・医療の現場では、根治を目指した研究が日々行われています。根治に向けた研究は、患者や家族にとっての希望です。

日本IDDMネットワークでは、1型糖尿病研究基金を設立し、1型糖尿病の根絶(=根治+治療+予防)を目指す研究の継続・促進を目的として研究費助成を行っています。

1型糖尿病根絶に向けた研究をこれまで以上に支えるために、一緒にこの活動に参加してください!

糖尿病について知りたい方へ<関連リンク>

糖尿病ってなに?-国立国際医療研究センター糖尿病情報センター

糖尿病にはどんな種類があるの?-糖尿病サイト

糖尿病とは?原因と症状(初期症状)-知りたい!糖尿病

糖尿病には種類があるの?-糖尿病がよくわかるDMTOWN

ライフステージ

ライフステージ

1型糖尿病を発病したら必要になること、あるいは年齢ごとに気を付けたいこと、これからの人生について、日本IDDMネットワークの経験から人生のステージごとのFAQを作成しました。詳細へ

マンガで知る1型糖尿病

マンガで知る1型糖尿病

漫画家・山田圭子さんのご厚意で、 1型糖尿病の少年・少女を主人公にしたマンガをご覧いただくことができます。1型糖尿病にまつわる事柄について知ることができるだけでなく、病気と向き合う登場人物たちからたくさんの勇気をもらえるストーリーです。ぜひご覧ください!詳細へ

治らないから治るへ

治らないから治るへ

1型糖尿病と、日々闘う子供たちに「治るよ」と言ってあげたい。そのような思いで活動を進めています。詳細へ

“活躍する患者たち

活躍する患者たち

インディカー・シリーズに参戦しているカーレーサーのチャーリー・キンボールさんと、エアロビック日本代表の大村詠一さん。二人とも1型糖尿病を持ちながら、世界を相手に挑戦を続けるアスリートです。その対談が実現しました。詳細へ