▼1型糖尿病 [IDDM] 白書 ダウンロード 17,216KB
2年以上にわたるコロナ禍は私たちの活動、そして運営基盤にも大きな影響を与えていますが、その中でもコロナとの共存、そしてその後の飛躍に向けた様々な挑戦をしてまいりました。
2021年度も企画した対面イベントは残念ながらひとつも実施できませんでした。その一方で「オンライン」を活用した情報提供、セミナーなどいくつかの新しいイベントに挑戦し、その模索から私たちの活動の新たな可能性が見えてきています。
「救う」活動での新しい試みとしては、私たちの1型糖尿病に関するノウハウを活かした「2型糖尿病患者の家族のための糖尿病との向き合い方セミナー」を開催し、糖尿病の早期診断と治療継続の大切さを啓発できました。「希望のバッグ」プロジェクトも含め、インスリンを必要とする2型糖尿病患者・家族への支援にも注力しています。また「日米糖尿病患者対談」(オンライン)の開催や患者を対象とした大学進学のための給付型奨学金を初めて交付するなど、特に若い患者への情報提供、支援策の充実も図っています。
「つなぐ」活動としてはコロナ感染症対応に日々頑張っておられる看護職の方々へ、いつも診療現場でお世話になっていることへの感謝の気持ちも込めて、クラウドファンディングを活用して支援活動を実施しました。
そしてあらゆる課題の「解決」につながる「根治」に向けた研究支援活動は、1型糖尿病基金設立から約17年を経て、2022年6月末での累計助成金額としては6億円を突破できました。さらに1型糖尿病の根治に最も近い「バイオ人工膵島移植」の2025年の実現を目指す新基金「バイオ人工膵島移植ジャパンプロトコール2025基金」を2021年9月に設立し、2022年6月時点では1億1千万円を超えるご寄付をいただいております。これらの大きなご支援に対し、この場をお借りしてあらためてご協力をいただいた全ての皆様へ、心より感謝を申し上げます。
本レポートを通して私たちのこの1年間の歩み、そして究極のゴール「1型糖尿病の根絶」に向けた様々な研究支援とその成果について少しでもご理解いただけますことを願っております。
認定特定非営利活動法人日本IDDMネットワーク
理事長 井 上 龍 夫