▼1型糖尿病 [IDDM] 白書 ダウンロード 20,567KB
今年もコロナ禍に翻弄されながら、コロナとの共存、そしてその後を見据えた模索と挑戦が続いた1年でした。
2020年度は私たちの創設25周年となる節目の年でしたが、対面イベントは開催できない状況が続きました。一方で、「オンライン」での情報提供、コミュニケーションに取り組み、25周年イベントやサイエンスフォーラムもオンラインで行いました。今後の患者・家族支援活動の新たな可能性も見えてきたように思います。
「救う」活動では、希望のバッグ配布や政策要望などに加え、新しい取り組みとして、オンラインでの患者・家族の交流の場となる「#にちあいしゃべり場」を開始しました。「つなぐ」活動では、医療従事者向けのセミナーに加えて、企業の方々と協働してクリスマスに低糖質ケーキを患児に届けました。「解決する」活動では、チャリティオークションなどを実施し、多くの方々のご参加、ご協力をいただきました。
そして2025年の根治に向けて残り5年となる今年度は、今後の大きなステップにつながる3つの新しいアクションを起こします。
1つ目は、1型糖尿病の根治に最も近いとされる「バイオ人工膵島移植」の研究を加速し、実現を目指す新基金「バイオ人工膵島移植ジャパンプロトコール2025基金」の設立です。再生医療企業と協働し「バイオ人工膵島移植」実現を共に目指します。2つ目は、専門家の方々と一緒に取り組む新たな「1型糖尿病根絶に向けたロードマップ」(25ページ)の作成です。そして3つ目は、2025年以降を見据え、今後を担う若い1型糖尿病患者の企業活動支援への着手です。
インスリン発見100年という記念の年に、私たちの活動をさらにステップアップいたします。
このレポートを通して私たちのこの1年間の歩み、そしてコロナに負けない次の時代に向けた様々なチャレンジをご理解いただき、皆様方の「参加」を得て、一緒に希望に向けて取り組みましょう。
認定特定非営利活動法人日本IDDMネットワーク
理事長 井 上 龍 夫