▼1型糖尿病 [IDDM] 白書 ダウンロード 13,986KB
今年も「1型糖尿病[IDDM]レポート2020」をお届けできることをうれしく思います。
2020年は私たちの創設25周年となる大きな節目の年であり、また2021年はインスリン発見100年という記念の年です。
このようなタイミングですが、今年は創設以来の最も厳しい試練の年にもなりました。新型コロナウイルス感染拡大が、1型糖尿病をはじめとするインスリン補充が必要な患者・家族の生活と命を脅かし、さらには私たちの活動継続自体も危ぶまれる大きな脅威となりました。
今年度の主な活動を振り返りますと、患者・家族の支援としては「希望のバッグ」はコロナ禍にもかかわらず、安定した数の申し込みが続いています。希望のバッグに同封する様々な差し類も今年度は大幅にリニューアルしました。
2019年に開催している「社会福祉セミナー」は、医療費、経済的支援制度から就労対応まで拡充したところ、大変好評で、あらためてこのような情報提供へのニーズを認識しました。
毎年の研究助成課題の成果報告会に位置付けているサイエンスフォーラムは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で開催を延期し、9月に「オンライン」フォーラムとして開催いたしました。同様にカーボカウントなどのセミナーもオンライン形式で実施しました。いずれも初挑戦でしたが、この経験により新しいイベントの在り方が見えてきたように思います。
もう一つの活動の大きな柱である研究支援活動は、佐賀県庁への「ふるさと納税」を中心に今年度も多くの皆様からのご支援が集まり、2019年度の助成総額は3年ぶりに1億円を越えました。さらに今年はクラウドファンディングにも取り組み、1,000万円を超える実績を上げることができました。
本レポートを通して、私たちのこの1年間の活動とこれからの「withコロナ時代」を生き抜く私たちの挑戦の一端をご理解いただき、皆様方の今後への希望と力にしていただければ幸いです。
認定特定非営利活動法人日本IDDMネットワーク
理事長 井 上 龍 夫