[熊本地震]基礎インスリンは必ず打ってください(東日本大震災の教訓)

2016年04月17日

被災地の患者・家族の皆さまへ

 私の東日本大震災の現地取材から得た教訓は「速効型を打たない!」ではなく、「何も食べるものが無くても、基礎インスリン(ランタス、レベミル、トレシーバなど)はいつもの通り必ず打つ!」ことです。
 東日本大震災では避難当初、避難所にほとんど食料が届かず、「何も食べないのだったらインスリンも不要だろう」との誤った判断で、基礎インスリンも打たずに、その後重篤なケトアシドーシスになり、命を落とす寸前に至った方を取材しました。
 基礎インスリンは食事と無関係に生きるために必要なインスリンです。
 そして、食事が手に入る段階であれば、基礎インスリンに加えて食べる物の「炭水化物量(糖質)に合わせて超速効型を打つ!」です。カーボカウントの実践です。

 私は入院中で体が動きませんが、熊本の大村詠一専務理事をリーダーに被災地の患者・家族の皆さんと心を一つにして日本IDDMネットワークは行動いたします。

   認定特定非営利活動法人日本IDDMネットワーク 理事長 井上龍夫

<参考図書>
・1型糖尿病[IDDM] お役立ちマニュアル Part3―災害対応編―
https://japan-iddm.net/publication/manual3/
  ※ポイントは下記のとおり公開しています。
   https://japan-iddm.net/wp-content/uploads/2011/03/37-45.pdf

・1型糖尿病[IDDM]お役立ちマニュアルPart3 ~災害対応編~ 別冊「1型糖尿病[IDDM]関係者の東日本大震災」
https://japan-iddm.net/publication/manual3-se/