1型糖尿病の最新インスリン療法について-ポンプ療法を中心に

2006年01月28日
川村智行先生
大阪市立大学大学院発達小児医学教室

 
この講演では、できるだけ具体的な例をあげて最新のインスリン療法を紹介いたします。

1. インスリンの種類とそれぞれの特性
速効型、中間型、超速効型、持続型インスリンと使えるインスリンの種類は増えました。それぞれのインスリンの作用時間や特徴を理解してうまく使い分けましょう。

2. 生活に合わせたインスリン療法の選択
インスリン療法に生活を合わせるのではなく、年齢・生活などにインスリン療法を合わすことができます。様々な工夫を紹介します。

3. 超速効型インスリン(ヒューマログ、ノボラピッド)の使い方
速効型インスリンと、超速効型インスリンの違いを理解してうまく使いましょう。

4. 持続型インスリン(ランタス)の使い方
持続型インスリンは、どのように使えばいいのかを紹介いたします。ランタスは血糖を維持するためのインスリンと考えてください。

5. インスリンポンプ療法の紹介
インスリンポンプは、難しい・上級の治療法ではありません。誰でもできる簡単な方法です。 とても便利で、快適な方法です。使いこなすと血糖値コントロールは、間違いなく改善します。

6. カーボカウント法の紹介
超速効型インスリンの効果時間はちょうど炭水化物の血糖に及ぼす時間と同じです。ですから食事前のインスリン量の計算には食事中の炭水化物量で決まります。それがカーボカウント法です。カーボカウントをうまく用いることで、食生活を豊かにできると思います。


<プロフィール>
昭和60年  大阪市立大学医学部卒業
平成3年   大阪市立大学大学院医学研究科卒業
平成3-5年 カナダ国カルガリー大学糖尿病研究所 研究員
平成6年より 大阪市立大学 発達小児医学教室助手