佐賀大学にて佐賀県庁への“日本IDDMネットワーク指定”ふるさと納税による研究助成金(2,000万円)の贈呈式を実施しました。

2023年09月01日

2023年8月23日(水)、佐賀県庁への日本IDDMネットワーク指定ふるさと納税によるご寄付を財源とし、佐賀大学医学部肝臓・糖尿病・内分泌内科 永淵正法特任教授の「ウイルス糖尿病予防コクサッキーBウイルスワクチン開発へ向けた基盤的研究とその展開」に対し研究助成金2,000万円の贈呈を行いました。

佐賀大学からは、兒玉学長、寺本理事、石田理事、末岡医学部長、北島医学部事務部長、永淵正法特任教授、三根敬一朗特任助教にご出席いただき、日本IDDMネットワークからは理事長の井上龍夫、事業部長の畑中葵が出席いたしました。

左から永淵正法特任教授(佐賀大学)、畑中葵(日本IDDMネットワーク)、兒玉浩明学長(佐賀大学)

■兒玉浩明学長からの御礼の言葉
この度、日本IDDMネットワーク様より、本学の糖尿病原因ウイルスを特定し、ネットワークの開発につなげるためのプロジェクトに対し、多大なる研究助成をいただきました。心よりお礼を申し上げます。
日本IDDMネットワーク様は、2005年に1型糖尿病研究基金を設立され、これまで全国で143件7億3736万円という膨大な研究助成を行われています。その内本学に対しては、今回が7回目となり累計9220万円の助成をいただきました。
現在、医学部の永淵正法特任教授が三根敬一朗特任助教と共に、糖尿病原因ウイルスを特定しワクチンの開発につなげるためのプロジェクトとして、ヒトのウイルス糖尿病を模倣する最高レベルの感受性を有するモデルマウスの作成に向けて研究に取り組んでおります。
本学がこの分野で多くの研究助成を発表できるのも、ひとえに日本IDDMネットワーク様のご支援があってのものでございます。今後とも継続的にお力添えを賜りますようよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。

【助成研究について】
○研究課題名: ウイルス糖尿病予防コクサッキーBウイルスワクチン開発へ向けた基盤的研究とその展開
○研究代表者: 永淵正法佐賀大学医学部肝臓・糖尿病・内分泌内科特任教授
○助成額: 2,000万円
※永淵先生へのこれまでの助成累計:9200万円(九州大学在籍時を含む)

【助成研究の内容:永淵正法教授談】
ウイルスによる糖尿病は、コクサッキーB群ウイルスが原因であると考えられていますが、その証明が困難なため予防ワクチンの開発は進んでいません。
我々は、ウイルスに対する防御機能に必要なインターフェロンの刺激を伝える Tyrosinekinase2(TYK2)遺伝子がマウスとヒトに共通するウイルス糖尿病の感受性遺伝子であることを世界に先駆けて報告しました。最近、マウスがヒトのウイルスに対して感染しやすくなるように、その受容体を膵β細胞にもつ特別な遺伝子改変マウスを生み出すことに成功し、日本、米国への特許申請を行っています。現在、この研究成果を基礎として、糖尿病の原因ウイルスを、科学的根拠を持って、鋭敏に見つけることにより予防ワクチン開発に繋げるべく懸命に研究に取り組んでいます。

▼研究概要の詳細はこちらから
ウイルス糖尿病予防コクサッキーBウイルスワクチン開発へ向けた基盤的研究とその展開

日本IDDMネットワークでは、2005年の1型糖尿病研究基金設立後、研究費助成を行っており、2022年度末(2022年6月末)までの累計で143件7億3736万円となりました。
このうち、佐賀大学へは永淵正法教授及び阪本雄一郎医学部附属病院高度救命救急センター長へこれまで7回9220万円の研究費助成を行っております。
この9220万円のうち、9020万円は佐賀県庁への日本IDDMネットワーク指定ふるさと納税を財源としています。

▶日本IDDMネットワークを指定した佐賀県庁へのふるさと納税はこちらから
https://japan-iddm.net/support/fund/furusato/