佐賀大学にて佐賀県庁への“日本IDDMネットワーク指定”ふるさと納税による研究助成金(2,000万円)の贈呈式を実施しました。

2020年12月21日

2020年12月21日(月)、佐賀県庁への日本IDDMネットワーク指定ふるさと納税を活用したクラウドファンディングによるご寄付を財源とし、佐賀大学医学部肝臓・糖尿病・内分泌内科の永淵正法特任教授の研究グループへ研究助成金2,000万円の贈呈式を行いました。

佐賀大学からは、兒玉浩明学長、渡孝則理事、寺本憲功理事、末岡榮三朗医学部長、安西慶三教授(肝臓・糖尿病・内分泌内科)、高橋宏和特任教授(肝疾患センター)、永淵正法特任教授、三根敬一朗非常勤博士研究員にご出席いただき、日本IDDMネットワークからは副理事長の大村詠一が出席いたしました。

【助成研究について】
○研究課題名:ウイルス糖尿病高感受性マウスの開発-糖尿病誘発性ウイルスの同定によるワクチン開発を目指して―
○研究代表者:永淵正法(佐賀大学医学部肝臓・糖尿病・内分泌内科 特任教授/九州大学名誉教授)
○助成額:2,000万円

【助成研究の内容】
 1型糖尿病は発症のメカニズムが十分には解明されていませんが、ウイルス感染が原因となることもあるといわれています。永淵正法特任教授のグループは、この原因ウイルスを特定しワクチンを開発するプロジェクトを進めており、今回の助成による研究成果をウイルスワクチン開発に繋げることにより、ウイルス糖尿病の発生発症予防やリスク低下を目指します。なお、2015年には、マウスとヒトで共通の、ウイルス感染により1型糖尿病を発症しやすくなる遺伝子(ウイルス糖尿病感受性遺伝子)を世界で初めて発見しました。最近、第2のウイルス糖尿病感受性遺伝子も見つけることができ、これまでは不可能であった糖尿病を引き起こす原因ウイルスを、最高レベルの感度で見つけ、ワクチン開発につなげる計画です。
研究概要の詳細はこちら

<日本IDDMネットワーク副理事長 大村詠一より>
2014年からNPOを指定して寄付できる佐賀県庁のふるさと納税の仕組みを活用し、より多くの研究助成をすることができております。
私たち日本IDDMネットワークが拠点とする佐賀県で1型糖尿病の根絶に向けた最先端の研究が進み、また「佐賀から“不治の病”1型糖尿病を“治る病”にする」といったメッセージが数多く発信されるよう、引き続きご協力をお願いいたします。

<佐賀大学 兒玉浩明学長より>
永淵特任教授のウイルスを特定するワクチンを開発するためのプロジェクトに対し、引き続き研究助成のご支援をいただくこととなり、感謝申し上げます。
この研究過程で発見されたウイルス糖尿病にかかりやすい遺伝子は、九州大学との共同研究で、新型コロナウイルス感染の感受性遺伝子でもあることが判明しつつあります。
こうした研究活動は、ひとえに日本IDDMネットワーク様のお力添えがあってのことでございます。深く感謝申し上げます。

<佐賀大学医学部肝臓・糖尿病・内分泌内科 永淵正法特任教授より>
本研究に必要なマウスの優れたモデルを作るにあたり、巨額の資金が必要でしたが、日本IDDMネットワーク様からのご支援のおかげでこの研究を進めることができました。
今後の予定としては、この2、3年でウイルスを特定し、その後の2年でいよいよ本当に使用できるワクチンを開発したいと思っています。

 

 今回の研究助成金は、佐賀県庁へのふるさと納税を活用したクラウドファンディングで寄付を募る「ガバメントクラウドファンディング®」で呼びかけた寄付金を財源としております。
  難病で苦しむ子どもたちをこれ以上増やさないために~ワクチン開発をご支援ください~
  寄付募集期間:2020年4月24日~10月31日

▶日本IDDMネットワークを指定した佐賀県庁へのふるさと納税はこちらから
https://japan-iddm.net/support/fund/furusato/