富山大学にて佐賀県庁への“日本IDDMネットワーク指定”ふるさと納税による研究助成金(900万円)の贈呈式を実施しました。

2020年10月30日

左から富山大学 戸邉教授、富山大学附属病院 林病院長、同 中條特命教授、日本IDDMネットワーク 井上理事長


2020年10月30日(金)、佐賀県庁への日本IDDMネットワーク指定ふるさと納税を活用したクラウドファンディングによるご寄付を財源とし、富山大学附属病院の中條大輔特命教授へ研究助成金900万円の贈呈式を行いました。
富山大学からは、林篤志病院長、中條大輔特命教授、戸邉一之教授にご出席いただきました。日本IDDMネットワークからは理事長の井上龍夫がオンラインにて出席し、当法人初となるオフライン・オンラインのハイブリッド型贈呈式となりました。

【助成研究について】
〇研究課題名:発症早期1型糖尿病に対する免疫修飾療法の有効性と安全性に関する臨床試験
〇研究代表者:中條 大輔(富山大学附属病院臨床研究管理センター 特命教授)
〇助成額:900万円(累計2000万円)
○助成研究の内容
1型糖尿病の根治を目指すには、疾患の原因である「自己免疫」を制御する必要がありますが、最近までその方法は確立されていませんでした。本研究は、米国での研究発表をもとに薬剤を用いて自己免疫の制御を試みる、国内初の臨床試験です。
免疫修飾療法とは、体の免疫の状態を調整する治療のことです。発症して間もない(まだ自分のインスリンが残っている)1型糖尿病患者を対象に、薬剤を用いた免疫修飾療法を行うことで自己免疫を制御し、自分のインスリンを減らさずに維持することを目的としています。
研究概要の詳細はこちら

 

<日本IDDMネットワーク理事長 井上より>
今回の中條先生の研究に対し、前半を第1期として、2019年に1,100万円の助成をさせていただきました。今回、研究の進捗状況も確認させていただいた上で、後半の第2期として改めて900万円の研究助成をさせていただきます。
インスリンが完全には枯渇していない患者に対して今ある自身のインスリンを増やしていくという技術は、さまざまな治療の基礎となり、多くの患者が恩恵を受けられる治療法つながるのではないかという期待感を持っています。

<富山大学附属病院 林篤志病院長より>
中條教授は2019年3月に当院の臨床研究管理センターに赴任され、ご自身の研究としてIDDMの患者さんに対して新しい免疫療法を開発するという研究をしています。その成果も着実に出ていることから、これから臨床への発展が期待されるところです。
これからも日本IDDMネットワークの皆さまには中條先生の研究を支えていただければ幸いです。

<富山大学附属病院 臨床研究管理センター 中條大輔特命教授より>
この度は非常に多額の研究費をご支援いただき、日本IDDMネットワークの皆さま、クラウドファンディングにご協力いただきました皆さま、また本研究の臨床試験に協力していただいている皆さまにも心より感謝申し上げます。
現時点で臨床試験に起因する重篤な副作用は確認されておらず、順調に研究が進んでいます。今後更なる解析を行い、本研究の有効性についても検証していきたいと思います。

 

 今回の研究助成金は、佐賀県庁へのふるさと納税を活用したクラウドファンディングで寄付を募る「ガバメントクラウドファンディング®」で呼びかけた寄付金を財源としております。
  一生、毎日5回の注射を打たなければならない「不治の病」から子ども達を助けたい
  寄付募集期間:2018年10月5日~2019年1月31日