当法人が研究助成を行った池本哲也徳島大学病院消化器・移植外科特任准教授らの研究論文が掲載されました。

2020年10月02日

自分の脂肪細胞から幹細胞を作製し、その脂肪由来幹細胞をインスリン産生細胞(IPC)に変化させて自分の体に移植することで 1 型糖尿病の根治を目指す研究をされている池本哲也徳島大学病院消化器・移植外科特任准教授らの研究論文が掲載されました。

Adipose Tissue From Type 1 Diabetes Mellitus Patients Can Be Used to Generate Insulin-Producing Cells.
Ikemoto T, Tokuda K, Wada Y, Gao L, Miyazaki K, Yamada S, Saito Y, Imura S, Morine Y, Shimada M.
Pancreas. 2020 Oct;49(9):1225-1231. doi: 10.1097/MPA.0000000000001663. PMID: 32898009.

この論文では、1型糖尿病患者の皮下脂肪から作成したインスリン産生細胞insulin-producing cell(IPC)も、糖尿病マウスの血糖を完全に正常化することが可能である、ということを示した論文で、池本哲也徳島大学病院消化器・移植外科特任准教授らの研究の臨床応用に当たっての理論的根拠の一つとなる論文です。

The Fragility of Cryopreserved Insulin-producing Cells Differentiated from Adipose-tissue-derived Stem Cells
Kazunori Tokuda, Tetsuya Ikemoto, Yu Saito, Katsuki Miyazaki, Shoko Yamashita, Shinichiro Yamada, Satoru Imura, Yuji Morine, Mitsuo Shimada
First Published September 2, 2020

この論文では「新鮮なインスリン産生細胞が移植には望ましい」という結果が示されています。

どちらの論文も日本IDDMネットワークからの支援があったことが記載されています。

研究の益々の発展を祈念しております。

<関連リンク>

▼池本先生の研究概要書はこちらからご覧ください。
研究概要書

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