【第14回】松本慎一先生によるバイオ人工膵島移植の進捗状況
2026年04月27日 日本でのバイオ人工膵島移植実現に向けて、その進捗状況を、この分野の第一人者である松本慎一先生(日本初の膵島移植医で医療用ブタ開発のために自ら法人まで立ち上げられました)より毎月報告していただいています。
第14回は、医療用ブタ量産で目指す糖尿病根治的治療=ディープテックについてです。
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バイオ人工膵島移植の進捗(第14回)
先月、KSAC―GAPファンドの助成金に「医療用ブタ量産技術による異種移植の産業化」が採択されたことをご報告しました。そして今月、4月14日開催のKSAC DEMODAY 2026というイベントへの招待を受けました。
KSAC DEMODAY 2026というのは、関西の大学の研究でKSAC(関西スタートアップアカデミア・コアリション)に採択された44件の紹介と、投資家・事業会社、支援機関・行政、起業家・経営人材候補、研究者・学生が一同に集うイベントです。定員は200名になっていたのですが、なんと600名以上の方が集まりました。
私は、4分間のプレゼンテーションを行いました。プレゼンテーションの内容は、医農連携による医療用ブタの量産、特に糖尿病のための膵島移植ドナーの量産です。
膵島移植を知らない方が大半のイベントでしたので、糖尿病とはインスリン分泌の低下あるいは廃絶によっておこる病気であること、膵島を補うことは糖尿病の根治的治療であることを説明しました。同種膵島移植がすでに日本で保険診療になっていること、米国では細胞製剤として薬として承認されていることを示すとともに、ドナー不足解決には、畜産技術を用いて膵島を量産することが、現時点では一番理にかなっていると力説しました。
プレゼンテーションのあと、多くの方と面談があり、名刺を数えると30枚以上集まっていました。その中に、ディープテックに注目しているという企業の方に別途会議を持ちたいとお話をいただきました。私自身、ディープテックという言葉が初めてだったので調べてみました。ディープテックとは「特定の自然科学分野での研究を通じて得られた科学的な発見に基づく技術であり、その事業化・社会実装を実現できれば、国や世界全体で解決すべき経済社会課題の解決など社会にインパクトを与えられるような潜在力のある技術」(出典:経済産業省)とされていました。医療用ブタ量産と糖尿病根治を世界に大きな影響を与える課題解決の取り組みととらえてもらったのだと感じて、うれしく思いました。
私自身、このプロジェクトには多くの方の参加が重要と以前から考えていましたが、今回のKSACのDEMODAY 2026の参加は、まさに、多くの方を巻き込むよい機会になったと実感しています。
神戸大学大学院医学研究科 客員教授
一般社団法人医療用ブタ開発機構代表理事
松本 慎一
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▼第14回報告記事はこちら
https://press-iddm.net/diabetes/6799/
▼霜田先生からの最新報告はこちら
https://press-iddm.net/diabetes/iddm/6804/
これからも、希望する全ての患者がバイオ人工膵島移植を受けられる日を実現するために、引き続きご支援をよろしくお願いいたします。
▼「移植サポーター」1型糖尿病“根治”に向けてご支援ください
https://readyfor.jp/projects/japanprotocol2025
▼”バイオ人工膵島量産化2035”募金のお願い
https://japan-iddm.net/support/fund/mp100/







