【第7回】松本慎一先生によるバイオ人工膵島移植の進捗状況
2025年09月17日バイオ人工膵島移植実現に向けて、その進捗状況を、この分野の第一人者である松本慎一先生(日本初の膵島移植医で医療用ブタ開発のために自ら法人まで立ち上げられました)より毎月報告していただいています。
第7回は、バイオ人工膵島移植のための医療用ブタ作成プロジェクトの進捗についてです。いよいよ本格的に動き出すこととなりそうです。
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バイオ人工膵島移植の進捗(第7回)
松本慎一
バイオ人工膵島移植のための医療用ブタ作成に進歩がありました。
医療用のブタは、衛生度の高いブタを作成し、さらに、そのブタの可能性のある病原体を検査し、病原体がいないことを示すことが求められています。
特に、医療用とするためには、品質を担保することは重要な課題です。
ヒト膵島移植の場合は、脳死ドナーは可能な限りの検査しかできないのですが、医療用ブタは完璧を目指すことができます。
ここで私が最善と考えるのが、製薬企業が行っている品質管理の考え方を、医療用ブタに当てはめることです。
これは、私自身、大手製薬企業で長年働いていた経験があり、製薬企業は様々な事例を経て最新の品質管理に至っていることを学んだためです。
さらに、ほかの業界と比べて製薬企業は、国の規制が最も厳しい業界の一つですので、製薬企業の品質管理は、日本で最も厳格だと思っています。
この度、我々の医療用ブタ作成チームに、大手製薬会社で品質管理の経験が豊富な方に参画してもらえることになりました。
私が最善と考える品質保証のシステムを一緒に構築できると大変喜んでいます。
ドナー施設の工事も最終段階に入り、いよいよ本格的に医療用ブタ作成プロジェクトが動き出します。
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▼第7回報告記事はこちら
https://press-iddm.net/information/6688/
バイオ人工膵島移植の研究を続ける国立健康危機管理機構の霜田雅之先生にも、毎月報告していただいております。合わせてご覧ください。
▼霜田先生からの最新報告はこちら
https://press-iddm.net/information/6683/
これからも、希望する全ての患者がバイオ人工膵島移植を受けられる日を実現するために、引き続きご支援をよろしくお願いいたします。
▼「移植サポーター」1型糖尿病“根治”に向けてご支援ください
https://readyfor.jp/projects/japanprotocol2025