量子科学技術研究開発機構関西光科学研究所で、佐賀県庁への“日本IDDMネットワーク指定”ふるさと納税による研究助成金(2500万円)の贈呈式を実施しました。

2019年12月10日

左から井上理事長、山川グループリーダー、河内所長

2019年2月20日~2019年9月30日に佐賀県庁とふるさとチョイスのご協力により実施したふるさと納税を活用したプロジェクトでは、約2660万円ものご寄付をいただきました。
ご寄付をいただいた皆さまにあらためて御礼申し上げます。
 2019年12月10日に国立研究開発法人 量子科学技術研究開発機構(以下、量研)の関西光科学研究所(京都府木津川市)において贈呈式を開催し、 山川考一 量研 関西光科学研究所 光量子科学研究部 レーザー医療応用研究グループ グループリーダーへ日本IDDMネットワーク 理事長 井上龍夫より2500万円をお渡しいたしました。
贈呈式では、河内哲哉 量研 関西光科学研究所 所長より
「小型で輝度の高いレーザーを使った非侵襲(針を刺さない)血糖測定器の開発を進め、技術的可能性とその社会貢献性のポテンシャルの高さも見えてきました。
1型糖尿病はもちろん2型糖尿病患者の方もみな笑顔で過ごせる社会実現に貢献してまいります。
佐賀県庁へのふるさと納税していただいた寄付者に感謝し、日本IDDMネットワークという患者・家族の団体からの貴重な資金を有効に活用させていただきます。」
との謝辞が述べられました。
助成した研究は以下のとおりです。
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テーマ:針を刺す必要のない血糖値センサーの開発
研究者: 山川 考一(量研 量子ビーム科学部門関西光科学研究所 光量子科学研究部レーザー医療応用研究グループ グループリーダー)
金 額:2500万円
<助成研究の概要>
 30年近くにわたり世界中の多くの研究機関や企業などで各種の非侵襲(針を刺さない)光血糖計測技術が研究されてきましたが、いまだに実用化に至っていません。
 我々は最先端の固体レーザー技術と光パラメトリック発振技術を融合することにより、従来光源と比較して、約10億倍の明るさの高輝度中赤外レーザーの開発に成功しました。
 これからレーザー光源のさらなる小型化を進め、持ち運び可能な装置を実現します。
これによって、いつでもどこでも簡単に血糖値をチェックすることができるようになり、1型糖尿病患者の質の高い健康管理が実現できると考えています。
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